環境への取り組み

フェリーは環境にやさしい乗り物といわれています。大量の物資や旅客を一度に運ぶことができるためエネルギー効率が高いためです。当社では、よりエネルギー効率を高めるため、船舶に各種の工夫がなされ、二酸化炭素(CO2)排出量の削減に貢献しています。

モーダルシフト (Modal Shift) の推進

モーダルシフトという考え方は、自動車や航空機による輸送を鉄道や船舶による輸送で代替するというもので、日本では、国土交通省(当時の運輸省)が1991年から推進しています。
国内貨物輸送の分野では、トラックへの過度の依存から道路混雑や騒音は勿論、二酸化炭素(CO2)の排出に伴う地球温暖化などの環境問題が指摘されています。そこで、トラックが運んでいる貨物の一部を、二酸化炭素(CO2)排出の少なくエネルギー効率のよい海上輸送などに振り替えるモーダルシフトが進められています。
2005年に京都議定書が発効され、世界の二酸化炭素(CO2)等の温室効果ガスの排出規制ルールが取り決められたほか、貨物物流事業者のエネルギー消費量削減を義務化する省エネ改正法が2006年に施行されるなど、環境負荷の低い輸送モードへの転換の必要性が益々高くなってきています。
モーダルシフトの推進により、二酸化炭素 (CO2) 排出削減による地球温暖化防止の他、排気ガスに含まれる有害物質による大気汚染・酸性雨の削減、省エネ効果、交通渋滞の緩和、交通事故の防止などの効果も期待されています。

船舶設備による環境負荷の低減

バルバスバウ
「球状船首」と訳され、船が前進する時に発生する造波抵抗を減少させるため、船首が球型になっており、効率を高める効果があります。
ハイスキュード・プロペラ
従来のプロペラに比べて、振動、騒音が少なく、プロペラ効率を高める効果があります。
塗装技術・最新の塗料
高品質な低燃費型船底塗料を塗布することにより、摩擦抵抗を減らし効率を高める効果があります。
排熱エネルギーの有効活用
煙突から排出される熱エネルギーを、風呂やシャワーへの給湯に利用し、燃料消費量を低減させ、CO2の排出量を抑制しています。(排ガスエコノマイザー)
エンジン冷却水の排熱を利用し、海水を蒸発、蒸留させて清水をつくります。この水は、飲用には適さないため、エンジン冷却水、船内の掃除、トイレの洗浄水等に有効利用されています。

業務改善による環境への配慮

シャーシのタイヤをリサイクル活用
当社の保有する800台を超えるシャーシ車両に使用されるタイヤを溝が減った段階で、2~3次利用までリサイクル(新溝加工)を行い、タイヤの利用効率を上げています。
タイヤ・チューブの活用
シャーシで利用するタイヤのうち、チューブ・フラップ式のものは、そのまま破棄をせず、車載貨物のラッシングや固定の際にそのチューブ・フラップを活用しています。
利用書類の電子化(乗船名簿等)を推進
予約内容から乗船されるお客様の情報を直接反映するシステムの開発を行うなど、各種の電子化(乗船名簿等)が可能となるような仕組みを進めています。これにより紙利用を極力抑え、紙資源の低減に努めます。

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